「日本の百名山をすべて登る。」 特集その7





この仕事が決まった直後から里美の微妙な変化に気がついていた。
いつもはやさしく、攻撃的なそぶりなどみせないのに、

フェラーリで行くとなると、4WDのキーを投げつけてくるなど、

いつもと違った姿が目についていた、


やはり浮気がバレているのかもしれない、、


いや、そんなはずはない。

ここ最近の自分の行動を頭の中で思い描いていみたが
浮気がバレる、そんな場面は思い浮かばなかった、、


女の勘は鋭いというが、
仮にバレていたとしての、4WDのキーを投げつけるという仕打ちだろうか?


フェラーリでどうせあなたは浮気するつもりでしょ?


そんなネガティブな声が聞こえてきそうだった、、
さっきまで満点の空であった東北道の空も

心なしか雲が増えてきたような気がする、、


もしかしたら全然勘違いなのかもしれない。


そもそも私が寝言で浮気相手の名前を叫ぶなど
ありえない、、

里美が私をからかっているのかもしれない、、



そう思うと、私は携帯を取り出し、


「で、寝言で俺は誰の名前を呼んでいたんだい?笑」

というメールを打った、、、


、、、送信完了、、、、


インターで休憩し、ソフトクリームを食べながら、
単なる思い違いである事を願い、


冷たい空気の夜空に浮かぶ、星を見るのであった、、、、。





「日本の百名山をすべて登る。」 特集その7 つづく、、、






麻山工業株式会社 代表取締役 高尾瞬